doctorからのブログ

2016年7月 1日 金曜日

「歯周病」を治すと「糖尿病」が良くなる!? その4

こんにちは、本町の八木歯科医院です。

さて今回は「歯周病」シリーズの4回目、一区切りの回としたいと思います。とは言いましても、ブログを読んで終わり、というのではなく、これをきっかけに、今は軽度の歯周病の方も、より関心を持っていただき、これから進行を食い止める参考にしていただけたらと思います。

ではいつものように、金崎伸幸先生の「歯周病専門医が教える 糖尿病がよくなるとっておきの方法」と、相田能輝先生の「医者は口を診ない 歯医者は口しか診ない 医科歯科連携で医療は大きく変わる」を中心に要点を紹介してみましょう。

さて今まで「歯周病」で相互に重症化する「糖尿病」、将来は透析にもつながる「糖尿病性腎症」、そして日本人の死因の2位、3位となる「心疾患」「脳血管疾患」の大きな原因となる「動脈硬化」を見てきました。

この他にも、歯周病が重度になるに従ってリスクも大きくなる重要な病気を両先生はいくつか挙げておられます。私独自の判断でより重要と思われる病気を列挙してみます。

① 低体重児出産、早産
  歯周病にかかっている妊婦さんと比べ、歯周病にかかっておられる妊婦さんでは、低体重児出産リス  クは7.5倍、初産では7.9倍にもなります! これはタバコやアルコールによる影響(2倍未満)より  ずっと重大なリスクです。また、早産のリスクはもっと早くから知られていました。
  これには、「悪玉」歯周病菌Pg菌が大きく関与しています。
  
  これに加え、妊娠している女性は、妊娠によって分泌が増える女性ホルモンの影響により歯周病自体  になり易く、特に注意が必要と思われます。

② アルツハイマー型認知症
  日本も高齢化社会となり、認知症の患者さんが急増しています。予備軍も含めると800万人以上と言  われています。これは65歳以上の高齢者のなんと15%に当たる数字となります。
  認知症の中でも、アルツハイマー型認知症の発症に先ほどの「悪玉」歯周病菌のPg菌の出す内毒素が  関与しているという研究結果が出ました。まだ研究途中のデータですが、認知症の発症においても歯  周病が大きな役割を持っているのかもしれません。

③ 関節リウマチ
  関節リウマチの患者さんは歯磨きがうまくできない方も多く、歯周病になりやすい方が多いようで   す。ご家族の毎回の補助と、定期的な歯科医院でのkリーニングが必要となります。

  一方、歯周病が関節リウマチをより悪化させている可能性もありのです。ある患者さんが重度の歯周  病を治療することで、関節リウマチが改善された研究論文があります。

また話は少し違いますが、一般の歯科医院で私たちが撮らせていただくお口全体のレントゲン(パノラマレントゲンと呼んでいます)から骨粗鬆症の診断が可能であるとの県境雨も長野県の田口先生の元で行われています。同様に、パノラマレントゲンから検出された骨密度から乳癌の早期発見の可能性も研究されています。
 

今回、計4回にわたり「歯周病」をいろいろな面から、みなさんと一緒に見てきましたが、種々の文献を読み返すことによって、私にとっても新しい発見もあり、大変有意義なものとなりました。
今後私たち歯科医師はお口の中の治療だけでなく、絶えず来院された患者さんの全身の病気の早期発見や、リスクの軽減を含めた、その方のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上にもっと関与できるものと思っています。

歯の痛みの有無に関係なく、全身の健康維持、全身の病気の早期発見、予防、症状の改善に、歯科医院をもっとお気軽にご利用ください。
私たち歯科医師も他の専門機関との連携など万全の体制で準備してまいります。
全国の歯科医師は、一生が勉強、今後とも常に新しい知見を吸収し、少しでも皆さんのQOLの向上のお役に立てれば幸いです。

4回にもわたるシリーズをお読みいただき、本当にありがとうございました。


 


 


 

投稿者 八木歯科医院

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