doctorからのブログ

2016年8月26日 金曜日

「あなたは歯周病です!」、、、ぎくっ!!

こんにちは、大阪本町の八木歯科医院です。

夏休みもはるか彼方に遠ざかり、、、個人的には「夏休み」という名の家族サービスに対する休暇も欲しいな、などとも思いつつ、、、ようやく日常生活に戻りました :P


さて、長い間、歯科医師をしていると「人との出会い」が、この職業の魅力の一つだな、とも思います。毎日、いろんなタイプの患者さんとの新しい出会いがあります。また、1年や2年に1回「先生の顔見に来たよ!」と来院してくださる患者さんもいます。そんな時は、私としても大変嬉しく、聞かれるままに今も月一くらいで院長として出勤してくる父の近況や簡単な時事問題やらで盛り上がります :)
そんな雑談の最中にも、この方は何か来院されたもう一つの理由がお口の中にあるのかもしれない、もしそうなら、その理由をうまく聞き出して最適な処置をさせていただかないと、と頭の中で考えています。
 

そんな時は、雑談の間に「最近、お口の中は調子いいですか?」と聞きます。と大抵は、「ちょっと汚れてきたから掃除してくれる?」とおっしゃいます(笑

こういう方は、自分は歯周病ではないか?とすごく心配されている場合が多いです。最近は、「虫歯がある」と言われるより「歯周病になっている」と言われる方が怖いと、みなさん知っておられます。また、こういう方は、来院されて初めからはっきりと、虫歯の治療をして欲しい、被せ物が古くて中が不安だからかぶせ直して欲しい、歯垢、歯石のクリーニングをして欲しいという患者さんとは、ちょっと違います。言外の意味を察していかないといけませんから。

厚生労働省の歯科疾患実態調査では、40歳以上の方の歯周病罹患率は80%にもなります。なんと5人に4人です!私たちにしたら、患者さんを見たら、歯周病を疑いなさい!みたいな数字です。

それには歯周病が「Silent disease(静かな病気)」である事も一因で、痛みなどの自覚症状が出てきた時には、中等度から重度への移行期に既になっている事が多いのです。そのまま進行し、抜歯などにならないようにするのが私たち歯科医師の最低限の使命です。
また、最近当院のブログにも紹介しましたが、歯周病と全身疾患の関連性や、お互いの悪化の原因にもなります。

歯周病の治療を希望しない、あるいは歯周病の治療を続けていくモチベーションの少ない患者さんへの私なりの対応のいくつかをご紹介しましょう :)

① 「なぜ今回、来院された」のかに良く耳を傾ける。来院1回目はそれだけで終わることもしばしばです :)

② 歯周病は「体全体の健康」といかに関連しているのか説明し、歯周病の治療は「体全体の健康」への投資になることを少しでも理解してもらう。

③ 治療の各ステップごとに、簡単なゴール(目標)を設定する。または作る。歯ブラシやデンタルフロスのプレゼント :)

④ できていない事を指摘するのではなく、うまくできたところを見つけて、モニターに拡大してみてもらう。
 

歯周病の治療の前には特に目標設定や現状認識のために、歯周ポケットの深さを測り、記録しておきます。以前に当ブログでも触れましたが、約1.5mmから2mmが正常値ですので、これを最終目標にすることが多いです。歯周ポケットは4mm以上あると、ポケットの底には新鮮な空気が届かず、そこで歯周病菌の爆発的な増殖につながります。

歯周ポケットの深さはWHOも推奨しているポケットプローブという、先端が2mmごとに黒とシルバーに色分けされている器具で、痛みを感じない範囲で歯の根の周りに入れていき、一番深い数値をその歯の歯周ポケットの深さとします。これ以外に4点、6点法もありますがトレンドを知る、大体の感じを知ってもらうには逆に簡単な1点法がベストだと思います。
この時に同時に個々の歯の詰め物、被せ物や虫歯の状態も記録し、計画的な治療の参考とします。まず今回は左右上下の4ブロックの中で、このブロックを治し、その次の機会にこのブロックを治しましょう、という感じです。

治療に無理は禁物です。各ブロックごとに、確実に治していくことがベストな方法だと思います。歯周病に限らず、治療は全て患者さんと私たち歯科医師との二人三脚です。どちらが速くても、上手く前には進みません。ゆっくり、じっくり、がっちりとスクラムを組んで楽しく進めれたら最高です! :))

今すぐに治療を始めなくても、ご自分のお口の中の現状を知っておくだけでも、ある意味安心ですし、いつか将来の治療の計画作りに役立ちます。また検診の時に撮影させていただく最新のデジタルレントゲンで耳鼻科領域の病気、鼻炎や蓄膿症などが見つかることはよくある事です。

ま、雑談ついでに、当診療所の偵察と、検診だけでも受けにお越しください(笑


 

 


 

 


 

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2016年8月10日 水曜日

「虫歯がないのに歯が痛い」、、、三叉神経痛!? :(

こんにちは、大阪本町の八木歯科医院です。

もう明日からお盆休みという方も多いようですが、私は前回もお知らせしましたが、12日(金)もビルはお休みで1階のシャッターは閉められますが、エントランスは通常通り、エレベーターも動かしていただけます。
私は診療所内に待機していますので、御用の方は1階の外から診療所にお電話していただきましたら通常通りに診療させていただきます。





さて今回は、患者さんと私のために将来必要になるかもしれない記事をスクラップしている私のノートから「三叉神経痛」をご紹介したいと思います。

これは、2009年8月22日日本経済新聞社の「ヘルス~この一手」というコラム欄に、当時国立病院機構東京医療センター歯科口腔外科医長をされていた大鶴 洋先生の大変重要なコラムです。

まず三叉神経とは、左右それぞれ12本ある脳神経の一つで、額、上顎、下顎の3箇所に分かれて分布しているので、そう呼ばれています。
その3か所の知覚(歯や歯茎を含みます)と、咀嚼運動(食べ物を噛む、ことですね)を担当しています。

以下、恐縮ですが先生の記事を要約してみます。





『三叉神経痛には、
① 三叉神経に血管が当たっていることが原因となり、痛み以外の症状の少ない「特発性」と、
② 顔面や歯に原因がある「症候性」の2つのタイプがあります。
 

「特発性」タイプには、カルバマゼピンという薬がよく効くので、まずはこの薬を処方し、症状が良くなれば「特発性」タイプ。
また、「症候性」タイプは痛みが長時間続いたり、痛みの他に腫れや局所の感覚の麻痺、しびれ感などがある場合が多いので、この2点が、「特発性」タイプと「症候性」タイプとの鑑別点とされています。




特に痛みが強くやっかいななが「特発性」タイプですが、特徴「神経の走行」に沿って限られた部分に、短時間、電撃的な激しい痛みが出ることです。私たちは学生の時に、口の中で一番痛いのが「三叉神経痛」だ、と教えられました。

「神経の走行」に沿ってますので、顔面の片側のほぼ同じ部分が繰り返し痛むことが特徴で、逆に痛みがない時には自分が三叉神経痛が出やすい時だということも患者さんも忘れている事があります。

痛みが出る引き金は、食事、洗顔、歯磨き、髭剃り、また単に顔に風が当たっただけでも起きる事もあります。

三叉神経痛は中高年に比較的多く、原因のはっきりしない歯痛で上記の症状に当てはまる方は、その可能性があります。

治療は前述のカルバマゼピンによって症状緩和、それでも不十分な場合は神経ブロックなど外科処置を行います。
思い当たる節のある方は、歯科、耳鼻科、場合によっては脳神経外科を受診なさってください。』


いつもいつもお伝えしていますが、「何もなければ、それで良し!」です。私たち歯科医師はもちろん各科の医師も患者さんの心配が解消されるのが一番だと、いつも思っています。「こんなことで、、、」とは一切思いませんのでご安心ください。何より、早め早めの治療が一番です。

日常あまり見ない、というより気づかれていない三叉神経痛による痛み。ぜひご参考になさってください。


 
 
 
 

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2016年8月 8日 月曜日

「小さくて、でも大切な症例」 :)

こんにちは、本町の八木歯科医院です。

あっという間に8月、しかももうお盆休み週間になりました。まだお休みではなく働いておられる方はもちろん、遊びに行かれる方も、熱中症やその他事故もなく楽しくお過ごしください。

私はお知らせさせていただいた通り、今週はカレンダー通り、13日(土)〜17日(水)までお休みをいただきます。ただ12日(金)は当ビルの一階シャッターは閉まっています。ご面倒ですが、ご来院の方はビル前から医院に電話をしていただいたら、シャッターを開けます。朝は9時半から夕方5時くらいまで医院内で待機していますので、何かありましたらご連絡ください。


さて今回はお休みも控えていることもありますので、小さな症例をご紹介したいと思います(?):)
「小さな症例」と言いましたが、ご本人にとっては、とても気にされていることが多く、それゆえに私たち歯科医師も、どんな小さな事であっても一生懸命治療させていただいています。「小さくて、でも大切な症例」、、、
 

1例目は限定的な「ガムピーリング」。上顎の前歯のちょうど真ん中あたりの歯茎にできた黒い歯茎のくすみ、メラニン色素沈着です。
治療手順は、まず表面麻酔液を染ませたロール綿花を5〜7分間、唇と歯茎の間に挟んでいただき、その後レーザーにてメラニン色素を含む層まで当該部位を除去します。注射器による麻酔は全く必要ありません。これで2〜3日は歯ブラシなどが当たらないようにしてもらい、1〜2週後に治癒を確認して完了です。

 
 

2例目は、天然歯ではありません。歯並びとご本人のご希望に熟慮に熟慮を重ねて、もう7年以上前に私が作らせていただいた人工のブリッジという連結冠です。
やはり歯並びの関係でブラッシングがしにくく、人工の歯面に汚れがついてしまう患者さんです。表面を覆わせている硬質レジンというマテリアルの磨耗を防ぐためもあり、ご自分では無理に強くブラッシングはせずに、検診も兼ねて定期的にクリーニングに来院していただいています。
この汚れの場合は、微粒子のパウダーを専用器具で歯の面に噴射して完了です。ただ汚れを取った後、その面をコーティングしてやらないと、今度はマテリアル自体が変色したり破損しやすくなります。そうなればもう一旦外して新しく作り直すといった治療が必要となり、元々の歯にダメージを与えるリスクも多くなったり、当然来院回数も多くなります :(
しかし、コーティングはお口の中で数分で出来、このような症例の場合、そこまでして本当の完了です。


以上のようなワンポイントなお悩みは、どんどんおっしゃってください。他の歯の治療の途中であれば並行して行うと来院回数も少なく、効率よく行えますし、単独であってもすぐに治療させていただきます :)


 


 


 

 

 





























 
 

 

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2016年8月 2日 火曜日

「食物不耐症」(非アレルギー性食物過敏症)

8月最初のテーマは「歯科医院の日常会話」シリーズの予定でしたが、今朝いつものようにネットをチェックしていくと上記についての記事がありましたので、急遽テーマを変更しました。

「食物不耐性」(非アレルーギー性食物過敏症)

私たち、医療関係者の間ではよく話題となるのですが、まだまだ一般には広く認知されていないようです。

簡単に要約してみます。『25年以上、原因不明の偏頭痛に悩まされていたイングランドの女性が、ふと試した食材アレルギーを簡単に自己診断できるキットで(York Test)で、「乳製品」と「トウモロコシ」が上手に消化できていないことが、偏頭痛の原因だと突き止めたのです。』

ここで大切なのは、原因が「非アレルギー性食物過敏症」、別名「食物不耐症」だったということです。

特定の食物が、その消化が上手にできないことによって一般的なアレルギー症状がなくても、全体的な感覚的な体調や、疲れ、アトピー、下痢、などいろいろな障害の原因になっていた、というわけです。
記事にはイギリスではこのような「不耐性」がなんと45%の人にその症状が'見られると書かれています。

日本でもよく話題に上がるものに「グルデン不耐性」が知られています。小麦に含まれているタンパク質は「グルデン」と呼ばれている種類のもので、パン、パスタ、ラーメン、うどん!、クッキー、パンケーキ、などに使われていることが多く、もし、これらを食べた後に何らかの微弱なことでも体調に不調を感じられる方は、要注意です。

具体的な症状が記載されています。転記させていただきます。
① 膨満感、下痢、便秘など、消化器系のトラブル。

② 二の腕や背中にぶつぶつが出る。

③ 疲労感を感じ、頭がすっきりしなくなる。

④ 橋本甲状腺炎、関節リウマチなど、何らかの自己免疫疾患を持っている。

⑤ めまいがするなど、平衡感覚がおかしくなる。

⑥ PMSなど、ホルモンバランスの乱れによる症状が急に出る。

⑦ 偏頭痛が起こる。

⑧ 気分のむら、不安感や抑うつ状態になることがある。


また、オーストラリア人で80人から100人に一人の方に「グルデン不耐性」の方がおられるそうですから、日本人では推して知るべし、です。
原因不明の上記のような不調が感じられる方は、まず内科医に相談してみてはいかがでしょうか?いつも言いますように「何もなければそれで良し」です!

私事となりますが、私もかつて強烈な偏頭痛持ちでした。たまたま製薬会社で偏頭痛を研究している友人がおり、まず治療の第一歩は食べたものを簡単にメモとして残していくことだ、と言われました。そこから関連性が見つかる可能性が大きいそうです。

歯科の場合も同様です。初診時に「ここら辺が何かにしみて痛い」ということで来られることが多いです。見えない口に中のことですので当然だと思います。
私は「不可逆処置」は最後の手段'主義の歯科医ですので、レントゲンやその他のテストでも原因歯を特定できない時は、患者さんにいくら懇願されても勘だけでいきなり処置はしません、、、ちょっと、意地悪に見えるようですが、、、。
例えば「何かが沁みてここら辺が痛い」という方には、レントゲン撮影などをしてそれでも特定できない時には、まず、冷たいもの、温かいもの、どちらを食べるか飲んだ時に沁みやすいか? 次に、上下どちらの歯により強く感じたか?、などをメモしていただき、少しずつですが原因歯を絞り込み、それから処置を患者さんと相談します。(ちなみに、冷たいものに主に沁みているなら、最近よく耳にする「知覚過敏」では軽度です。温かいものでしたら、黄色から赤信号です)

このようにメモのような簡単なことでも、記録を取るということは、どのような場合でも必ず役に立ちものです。
是非ご参考になさってください。
 

診療所に置かせていただいている「坐摩神社」の御神花も、明日あたりには次が咲きそうです


 





 


 

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