歯科ブログ

「虫歯がないのに歯が痛い」、、、三叉神経痛!? :(

こんにちは、大阪本町の八木歯科医院です。

もう明日からお盆休みという方も多いようですが、私は前回もお知らせしましたが、12日(金)もビルはお休みで1階のシャッターは閉められますが、エントランスは通常通り、エレベーターも動かしていただけます。
私は診療所内に待機していますので、御用の方は1階の外から診療所にお電話していただきましたら通常通りに診療させていただきます。

さて今回は、患者さんと私のために将来必要になるかもしれない記事をスクラップしている私のノートから「三叉神経痛」をご紹介したいと思います。

これは、2009年8月22日日本経済新聞社の「ヘルス~この一手」というコラム欄に、当時国立病院機構東京医療センター歯科口腔外科医長をされていた大鶴 洋先生の大変重要なコラムです。

まず三叉神経とは、左右それぞれ12本ある脳神経の一つで、額、上顎、下顎の3箇所に分かれて分布しているので、そう呼ばれています。

その3か所の知覚(歯や歯茎を含みます)と、咀嚼運動(食べ物を噛む、ことですね)を担当しています。

以下、恐縮ですが先生の記事を要約してみます。

『三叉神経痛には、
① 三叉神経に血管が当たっていることが原因となり、痛み以外の症状の少ない「特発性」と、
② 顔面や歯に原因がある「症候性」の2つのタイプがあります。
 

「特発性」タイプには、カルバマゼピンという薬がよく効くので、まずはこの薬を処方し、症状が良くなれば「特発性」タイプ。
また、「症候性」タイプは痛みが長時間続いたり、痛みの他に腫れや局所の感覚の麻痺、しびれ感などがある場合が多いので、この2点が、「特発性」タイプと「症候性」タイプとの鑑別点とされています。

特に痛みが強くやっかいななが「特発性」タイプですが、特徴「神経の走行」に沿って限られた部分に、短時間、電撃的な激しい痛みが出ることです。私たちは学生の時に、口の中で一番痛いのが「三叉神経痛」だ、と教えられました。

「神経の走行」に沿ってますので、顔面の片側のほぼ同じ部分が繰り返し痛むことが特徴で、逆に痛みがない時には自分が三叉神経痛が出やすい時だということも患者さんも忘れている事があります。

痛みが出る引き金は、食事、洗顔、歯磨き、髭剃り、また単に顔に風が当たっただけでも起きる事もあります。

三叉神経痛は中高年に比較的多く、原因のはっきりしない歯痛で上記の症状に当てはまる方は、その可能性があります。

治療は前述のカルバマゼピンによって症状緩和、それでも不十分な場合は神経ブロックなど外科処置を行います。
思い当たる節のある方は、歯科、耳鼻科、場合によっては脳神経外科を受診なさってください。』


いつもいつもお伝えしていますが、「何もなければ、それで良し!」です。私たち歯科医師はもちろん各科の医師も患者さんの心配が解消されるのが一番だと、いつも思っています。「こんなことで、、、」とは一切思いませんのでご安心ください。何より、早め早めの治療が一番です。

日常あまり見ない、というより気づかれていない三叉神経痛による痛み。ぜひご参考になさってください。

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